教育の専門家として子どもの成長と学校を支える教員養成をめざして

福井大学教育学部長 石井バークマン麻子

福井大学教育学部長
石井バークマン麻子

福井大学は平成28年4月、教育地域科学部から教育学部に改称し、社会の変化に対応した学校教育を担う教員の養成を目指して、新たなスタートを切りました。「初等教育コース」と「中等教育コース」から成る学校教育課程を有し、小さいけれどもユニークで、元気な学部です。学部の歴史は67年前に遡りますが、その間、一貫して地域社会に教員をはじめとする公務員や企業人など多くの人材を輩出してきました。

教育学部は、専門性を身につけ実践的力量のある学校教員の養成を目的とし、教育科学の学際的そして総合的な研究成果によって広く社会の発展に寄与することを使命としています。教育課程においては、教科横断的な広い視野の形成、主体的で協働的な学習の組織力と実践力の育成、特別支援教育に関する専門的理解と実践力の育成、ICT教育、小学校英語の教科化に対応できる能力の育成等に重点を置き、特に主体的に学ぶ姿勢の形成と実践的な課題解決能力の育成に力を入れています。例えば、「ライフパートナー」事業では、学生がインクルーシブ教育の実際と課題について学校現場で理解することができ、「探究ネットワーク」は、学校や地域の人たちと共に「チーム学校」のあり方を学生が経験する機会を提供しています。地域の理科教育において中核的な役割を果たすコア・サイエンス・ティーチャー養成事業や、美術を学ぶ学生が主体的に運営に関わるE&Cギャラリーの活動は、学生にとって、現職教員や専門家との世代間交流を通した学習の場となっています。また、英語圏やドイツ語圏に語学留学する機会も拡充しました。

さて、これからの学校では、大学院で学び、高度な専門知識と実践的力量を兼ね備え、他者と協働して主体的に課題の発見と解決に取り組む人材が求められています。大学院教育学研究科は、教職開発専攻(教職大学院)と学校教育専攻の2つの専攻から成り立っています。学校教育専攻は小学校教育コース、人文社会教育コース、理数・生活教育コース、芸術・スポーツ教育コースの4つのコースから成り立っており、より高度な専門的知識を修得するとともに、学校現場での実践的な課題解決にも取り組みます。教職開発専攻には学校改革マネジメントコース、ミドルリーダー養成コース、教職専門性開発コースの3コースがあり、学校を大学院の実習・学修の拠点とする方式は「福井方式」と呼ばれ全国的にも注目されています。学校教育と学校の諸課題に関心があり、より高度な専門的知識や教師としての実践的力量を身につけたい方は、是非、大学院進学を視野に入れてください。

また本学部の附属施設である附属学園(幼稚園、小学校、中学校、特別支援学校)は、学部・研究科とのさらなる教育・研究の連携により、地域の教師教育の拠点としての役割を担っています。また附属教育実践総合センター、総合自然教育センターは、学部・研究科の教育・研究活動に深く関わり、学生の学習や実践活動を有意義なものにしています。

教育学部および教育地域科学部で学ぶ皆さんが、世界と日本の動向に関心をもち、学校教育や地域の課題を発見し、その解決に取り組む力を培えるよう、学部・研究科の教職員は一体となって、皆さん一人ひとりの成長を支えていきます。