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2012年度優秀教員に橋本康弘 准教授が選出され、
2月1日に授与式が行われました。

(2013年2月1日)

 このたび、福井大学教育地域科学部2012年度優秀教員の栄誉を賜りました。大変嬉しく思っています。今後も引き続き、本学部の教育に努めるとともに、研究に邁進していく覚悟です。
 最近の研究関心は以下の3点にあります。
(1)アメリカ合衆国における法関連教育(Law-Related Education)のカリキュラム編成論を解明すること
(2)アメリカ合衆国における法関連教育の多様な展開について日本に紹介すること
(3)「アジア型法関連教育」について検討していくこと

 (1)については、大学院修士課程在籍時代からの「ライフワーク」になりますが、法関連教育の発祥の地であるアメリカ合衆国では、幼稚園から中・高等学校まで多様な法関連教育カリキュラムが開発されています。いわゆる法を理解させるタイプから、法を批判的に検討するタイプ、さらには、市民が法を「創り出し」社会に提案するタイプなど様々あります。これら様々ある法関連教育カリキュラムをそれぞれが育成する市民性の論理から整理を行い、類型化しています。今後は、この類型論を手がかりにして、博士論文の執筆に当たりたいと思っています。
 (2)については、法関連教育の多様性を明らかにするために、例えば、「いじめの防止」や紛争解決能力を育てるPeer Mediationの取り組みといった法関連教育では「隙間」に当たるかもしれないが、今後日本社会にとって重要になると考えられる取り組みについて日本に紹介していきたいと思っています。Peer Mediationについては、2013年3月17日に東京の日比谷図書文化館で公開シンポジウムを開催いたします。
 (3)については、これまで「アメリカ型法関連教育」をそのまま日本に導入する形で授業実践などがなされてきましたが、「アジア型法関連教育」の在り方について検討していきたいと言うことです。手始めに台湾の法関連教育の現状を調査し、来年度以降、韓国など、アジア圏の法関連教育の概要を整理していきたいと思います。欧米型だけではなくアジア型の法関連教育の在り方を探求し、それを日本に導入することが、日本の法関連教育の定着につながると感じています。
 この他にも、小学生を対象にした心理調査を踏まえた法関連教育の授業開発など、子供の実態を直視した取り組みも行っていますし、法関連教育に限らず、小学校や中・高等学校の社会科(地理歴史科・公民科)の授業研究・開発研究にも取り組んでいます。今後とも引き続き、ご指導ご鞭撻のほどお願いいたします。

【受賞理由】
 橋本康弘教員は、学部・研究科の社会科教育担当教員として、専門分野である社会科教育学において、学部・大学院での授業を担当するとともに、法教育・金融経済教育・政治教育といった、主に公民領域のカリキュラム・授業開発研究に関する実践活動や研究業績を論文等で多数公表するとともに、研究会やシンポジウム等の講師として成果を還元している。特に最近は、法務省の法教育研究会等と協同して法教育についての普及推進活動に精力的に取組み、その成果は、2012年度からの科研費基盤研究(B)「法・心理・教育研究者の協同による小学生の発達段階に対応する法教育プログラム開発」 採択にもつながった。加えて、学部教授会副議長や研究・学外連携推進委員会委員、評価委員会委員、いくつかのワーキング委員としてもその重責を担っている。以上の教育、研究、社会連携そして管理運営上の貢献を評価し、2012年度教育地域科学部優秀教員として表彰した。

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